セーム革ってご存知ですか?
シカなどの皮をなめした革でとても柔らかく、汚れや水分を拭き取ったりするのに昔から使われています。
私はクラシックカメラを買って間もなくして手入れにセーム革を使うようになりました。
やはりクラシックカメラの手入れに化学繊維のクロスでは雰囲気ぶち壊しです。
今回はそんなセーム革についてご紹介します。
セーム革の用途
私の場合はカメラを中心にスマホ・腕時計・メガネなどの拭き取りに使用しています。
※画像のいびつな形をしたものがセーム革です。そこがまた天然物といった感じで好き。
それ以外にはギターや管楽器、貴金属などのアクセサリー、万年筆、美容師さんのはさみの手入れ、洗車後の拭き取りや洗顔に使う人もいるようです。
セーム革の特徴
キメが細かい
キメが非常に細かいです。実際に手で触ると分かりますが、柔らくてキメが細かいので傷を付けることなく細かなほこりや汚れがサッと取れます。
吸水性が高い
私は洗車では使わないのですが、革のくせに吸水性がよく、さらに水に強いです。
汚れたら洗って繰り返し使える
上に書いた通り水に強いので洗って繰り返し使えます。
しかも化学繊維のように汚れやほこりを繊維の奥に入り込ませず、表面で汚れを集めるので軽く洗うだけで綺麗になります。
※洗い方は後述。
よくセーム革を「育てる」なんていいますがまさにそんな感じです。
使い込むほどに風合いが良くなって愛着が湧いてきます。
艶出し効果がある
セーム革は油なめしをしてるためか、「脱脂をしつつ加脂する」という特性があります。
そのため、指紋などのあぶらを拭き取りつつ艶を出すという効果があります。
革の風合いがたまらない
これは私の主観ですが…
革ならではの風合いでこだわりの道具を手入れする…それだけでテンション上がりますし、それを肴に一杯できます。
あと好き嫌いがあるとは思いますが、匂いも独特で私は好きだね。
癒し効果抜群です。
セーム革の使い方
それでは実際に使ってみましょう。
最初は型崩れしないように硬くなるような加工がしてあるようなのでまんべんなく外側に引っ張るようにして伸ばすといいようです。
また最初は革の表面が取れて粉のようなものがポロポロと取れてくるので最初に洗った方がいいかもしれません。
※製品によって異なるので説明書きに従ってください。
私が買ったのはこれ。
クラシックカメラをセーム革で磨く・・・至福の時です。
ブラックペイントだと特に指紋の汚れがサッと取れて、光沢が出るのが分かりやすい。
軽い力でサッと拭くだけで汚れが落ちます。
デジ一だとどうしても鼻が当たって脂が付いちゃう液晶モニター。
こちらも軽く拭き取ればこの通り。
スマホの画面も綺麗になります。
メガネも軽く拭くだけできれいになりますよ。
セーム革の注意点
特に最初のうちは粉が出ます。
洗っていくうちに少なくなっていきますがそれでも多少は出ますのでレンズやデジタルカメラなどでは少し注意が必要です。
私の場合はレンズの胴鏡やデジタルカメラのボディは化学繊維のクロスを使うようにしています。
こだわる方は最初は別の用途で使用して何度か洗って落ち着いてきてから本来の用途に使う方もいるそうで、まさに育てるクロスという風に考えるとより愛着が湧くかもしれませんね。
実はトレシーも愛用。
セーム革の洗い方
セーム革が汚れたら洗って何度も使用できます。(革なのに洗えるってすごいよね)
しかも簡単に洗えます。
※間違っても洗濯機で洗わないように。
ぬるま湯に中性洗剤(食器用洗剤でOK)を数滴まぜます。
表面を優しくなでるように洗っていきます。
革の表面をこすり合わせたり乱暴に洗うと表面が傷んで粉が出やすくなるのであくまで優しく優しく。
これだけで表面の汚れは落ちます。
汚れが落ちたらよくすすぎます。
この時も優しくすすいでください。
すすぎ終わったらタオルで軽く挟んで水分を取ります。
その後は日陰で乾燥させます。
平らに干した方が型崩れしにくいです。
そして半乾き(7割乾燥位)で一度軽く引っ張ったり揉むようにして柔らくします。
これをやらずに完全に乾燥させてしまうとパリッパリになってしますのでここには注意が必要です。
セーム革まとめ
こだわりの道具をこだわりのセーム革で一日の終わりに手入れする・・・
とても文化的だと思いませんか?
「育てるクロス」というところがなんとも趣味性が高くてたまりません。
汚れもきれいに落ちますし艶出しもできるのでクラシックカメラや腕時計、万年筆、アクセサリーなどにぜひお試しを。
こちらのセーム革が評判が良さそうなので欲しい…